編集者のキャリアを考える〜この先も生き残るには?

こんにちは。とんちんです。

ところで私はウェブ編集の仕事をしています。インターネットが広がりはじめた15年前には予想できなかった職業です。この新しい職業「ウェブ編集者」が今回のテーマ。どうしたら紙の編集者からウェブ編集者になれるのか、いかにキャリアを積めるのかを考えてみました。

”一生編集者”、できます。

 わたしたちを取り巻く環境は日々変化し、環境とともに仕事も変化を続けています。クラウドソーシングの発達や人工知能ロボットの販売などをうけ、10年後には今ある仕事の50%は機械に代わるという学者もいるほど。しかし編集者の仕事はある、と声を大にして言いたい。基本的なスキルを身につけて勉強を続けられれば、10年どころか一生食べていける仕事なんじゃないかと思うのです。

紙だけの編集者ではきっと生きていけない

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出版業界がどうなっているのか。いま一度冷静に見てほしい事実です。

  • 取次の倒産:出版物の流通システムの破綻
  • 出版社数の減少:1999年から2015年で約1000社減少(4406社→3534社)
  • 2014年の出版物売上額:1兆6,891億6306万円(1996年の売上額2兆6980億の約6割に縮小)
  • 日本の人口は2008年から減少が止まらない、すなわち読者も減る一方
  •  何一つとして明るいニュースがない出版業界。市場全体が小さくなり、正社員の編集者が減っていくのは明らかです。

    紙からウェブにじわじわ移動中

     出版業界の行く先を予測してか?早くからウェブに活路を見いだした企業もあります。たとえばアイティメディア株式会社はインターネットが好きで、情報収集するユーザー向けのメディアねとらぼが好評。

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    また2000年に情報サイトをオープンさせたオールアバウトも、All aboutを中心にさまざまなメディアを展開。最近では、FacebookページBliss(ブリス)の運用をスタート。大人の女性をターゲットにしたコンテンツをFacebookのファンページに集めるというしくみはまるで女性誌のようです。

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    2社とも順調に売上高を伸ばしています。

     編集者の動きも変わっており、ウェブメディアで活躍する人やフリーランサーはもちろん、起業する人も少なくありません。たとえば株式会社コルクの佐渡島社長は講談社、株式会社ピースオブケイクの加藤社長は株式会社アスキー(現在は株式会社KADOKAWA アスキー・メディアワークス事務局)出身。お二人はそれぞれ「ドラゴン桜」「もしドラ」を世に送り出した名編集者です。

    編集者に求められる能力は、紙もwebも同じ

    Kamiorweb そろそろウェブ編集も気になってきたのではないでしょうか?出版物とウェブ、記事だけをみるとテイストはだいぶ違いますが、「編集者」として求められる能力はどちらも変わりません。

    編集の基礎知識はウェブでも生きる

     編集者の仕事は、コンテンツを伝わりやすくすること。これはウェブでも変わりません。たとえば見出しのつけ方や、漢字の表記・正しい言葉の使い方。プロであっても、つねに意識できている書き手は少ないです。くわえて今は一億総ライター時代。インターネットに繋がっていれば、だれもが情報発信できます。第三者が目を通し、きちんと推敲された記事はどれくらいあるでしょうか?誤字脱字が多いメディアはいいかげんな印象を与えますし、ずさんな記事ばかりでは信用を失います。
     さらに時間に追われる現代人にとっては、記事に目を通すのも貴重な時間。編集者にはわかりやすく、より多くの人に伝わるコンテンツをつくる役割が求められています。

    ウェブのコンテンツも企画して・つくって・うごかす

     ウェブコンテンツを公開するプロセスも企画→ライターなどのアサイン・依頼→作成→公開。そう、出版物と一緒なんです。公開テクニックやライティング・編集のコツを身につければ、ウェブメディアにも対応できます。

    どうしたらウェブ編集者になれる?

     よし!転職だ!!と思ったら、リクルートスーツを用意するのもいいでしょう。その前に文章を書きましょう。つぶやきましょう。履歴書を書くよりも、ウェブ編集者になれる近道になるやもしれません。ここでは4パターンを挙げてみます。

    1. ウェブ関連の部署に異動

     もしあなたが紙媒体の編集者なら、在籍している会社でウェブ運営の部署へ異動するのはどうでしょうか?

    2. ウェブ、クリエイティブに強い就活サイトを使う

     ウェブ編集者として転職を考えるなら、CINRA.JOBWantedlyをチェックしておきましょう。リクナビやマイナビなどの一般的な求人サイトよりも募集数が多く、企業がどんなメディアを作ろうとしている(作っている)かが分かりやすいのがメリット。CINRA.JOBは職種から「編集・ライター」、Wantedlyは「その他職種」カテゴリに掲載されています。

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    3. ブログやSNS(特にtwitter)の更新

     定期的に情報発信していれば、ブログやtwitter経由でオファーを受けることもあります。とくに自身の「退職エントリ」は効果ありという声多数。自分の経歴と文章力、両方を見てもらえるキラーコンテンツです。

    4. 人脈・コネクションも忘れずに

     オウンドメディア勃興期のいま事業会社が編集者を募集していることもあります。あなたの知り合いにも、メディア事業部を作りたい社長や担当者がいるのでは?雇用形態も正社員から業務委託までさまざまです。

    コラム・編集者のスキルを生かせるPR会社

     PR会社に転職し、編集能力を生かして広報スキルを身につけるのもひとつの手。マスコミとの関係構築が中心のメディアプロモーターなど、メディア経験者が優遇されやすい職種があります。求められる能力も企画やライティング、ディレクションなど、編集には必須なものばかり。企画からプロモーションまでできる編集者になれたら鬼に金棒です。

     いずれにせよ、「紙媒体の編集経験者」として転職活動ができるのは大きなアドバンテージ。私は紙媒体・ウェブどちらも作成経験がありますが、出版社での雑誌編集経験を評価していただけることが多かったように思います。
    紙もウェブも情報を伝える手段です。それぞれの良さを生かして、最適な手段で世の中に提供する。それがこれからの編集者に求められる役割なのではないでしょうか。

    ウェブも紙も編集したい!!という編集者へ

     ただいまZINEでは一緒に働ける編集者を募集しています。編集者が立ち上げた編集者のことを思う会社です。これからのウェブメディアを本気で考えたい方、僕と一緒に渋谷で握手!(とラーメン!!)