海外出張が消えリングフィットアドベンチャーが売れる世界でどう戦うか

ZINEで代表取締役編集長をやっています、仁田坂淳史です。

新型コロナの余波ですっかり外にも出なくなってしまったので、今日は新型コロナの真っ只中において考えたことを少し書いておきたいと思います。

カルビーのポテトチップスとSaaSの違い

まず最初にすごいざっくりとした話をするんですけど、例えばカルビーだったらポテトチップスを作ったとして作った分しか売ることができないですよね。

でもインターネットの場合、ポテトチップスとは違います。SaaSであれば、売ったら売った分だけ利益がでる。無限に作れるのがインターネットの強みだったのに、経済が停滞しているこの雰囲気の中では契約を控えようって流れになってしまっている。

これまでの運用すれば売れるというサイクルから一変、市場が沈黙したんですね。

コロナのおかげで日の目を浴びたZoomとSnapCmera

もちろんぼくたちもその煽りを受けています。

ZINEでは無限に売れるはずだったB向けSaaSの導入事例の制作をお手伝いしていましたが、売れない流れの中で無理矢理マーケティングするって会社も多くないので、肌感覚ですが、そういったお仕事は減っている気がします。

今まで当たり前にあった仕事が当たり前に消えていくなあと思いつつ、でも逆にこんな世の中だからこそ注目を集めたサービスもありました。たとえば、Zoom

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もう使わない日はないんじゃないかってくらい今では当たり前に使っているサービスですが、去年まではやむを得ずビデオ会議する際に使うってくらいで、ぼく自身そんなには使っていなかったですし、周りでも知ってはいるけど使う機会はそこまでないって人が多かった気がします。そもそも世間的にテレビ会議で「済ましていいのかな?」と探り探りで自分からは言い出せない雰囲気がありましたね。

それに付随してSnapCameraも使うようになりました。Snap社が提供するサービスでZoom上でもSnapChatのようなエフェクトがかかるのですが、2020年になるまで知らなかったです。

Image12018年リリース

仮にリリース当時に知っていたとしても、ビデオ会議をする文化がなかったから使う機会はなかったので、このタイミングで認知したのは知るべき時に知ったという感じがします。

リングフィットアドベンチャーを買ったからジムがいらなくなったらしい

あとこれもびっくりなのが、ジム通いで多忙を極めていた弊社編集者のゆいむんがジムを解約すると言い出したんですね。

そもそも彼女の通っていたジムが休館してしまって行きたくても行けないという事情があるのですが、ガチで筋トレしたいコンテストに出たいという程ではなく、そこそこ身体を動かしたいくらいの気持ちならNintendo Switchのリングフィットアドベンチャーで十分ということらしいんです。だからジムが営業を再開してももう通わないんだとか。

ぼくが通っているゴールドジムもすっかり再開の見込みがないし、運動不足もきわまっているし、そんなにすごいなら……と、試しに買ってみようと思ったらこれが全然売ってない。

(少なくとも定価では絶対に買えない)

リングフィットアドベンチャーといえば発売当初によくガッキーのCMが流れていたけど、需要があればマーケティングは不要なのかと思わされましたね。

仕方がなくやっていたことはテクノロジーにキルされる

でもリングフィットアドベンチャーがあればジムがいらないみたいなことが、ビジネスでも起きつつあるなと感じています。

Zoomはまさに典型例で、Zoomの普及によってまず海外出張は減ると思います。今までは「直接会うことが神」のような文化がありましたけど、Zoomが当たり前になった世界って、もう会う必要あったっけ?ってなるんですよね。移動しなくても仕事ができることに気付いてしまったらもう元には戻れません。それは確実に不可逆です。

だからお金も時間もかかる海外出張、もちろん国内もですけど、基本的に出張ってなくなるんじゃないでしょうか。特にミーティングのための出張とか全滅すると思います。

これはぼくが国際物流の取材に携わっていたときに知ったのですが、韓国を除くと、安い航空券は基本的に2泊3日の旅程を必要とします。

たとえばインド・フィンランドあたりは早朝に出て8時間かけて現地に行って2時間のMTGをこなし、その日に帰ってくる、なんてことができそうですよね。だけど基本的にはその旅程だと安い航空券は落ちていなくて、普通運賃の航空券しかないんです。

インドだと24万円、台湾で16万円くらいかな。強行日程の場合は普通運賃で行ってました。それだけコストをかけた取材だったわけです。

シンガポールや香港なんかだと、深夜便が出ているので0泊3日の旅程が可能になっていた(コロナ前)わけですが、1回のMTGのために2泊3日も拘束される、もしくは高い航空券を支払わなきゃいけなかった。

コロナ後はどうでしょう。移動が世界的に問題視され、少しずつDisruptされていくと思いませんか。

あとは海外が暗すぎることも問題かなと思っています。

欧米、最近では中国なんかも例外じゃないのかなと思うんですが、日本以外の国ってなぜか夜が暗いんですよね。Airbnbに泊まると痛感するんですが、日本の夜は明るすぎる。灯火管制の反動なのか、白色蛍光灯が日本の夜を明るくしすぎていて、それで睡眠障害などの弊害も出ている。やっぱり夜は暗いのが当たり前だと思うんですよね。間接照明だけでいいんじゃないかなと。

で、この「部屋暗すぎる問題」もミーティングのための出張が滅びる原因になると思っています。

NY在住の人とビデオ会議をしていたときに、背景がすごく暗かったんです。NYも他の諸外国同様夜になると真っ暗だから、部屋の明かりだけだとちょっと薄暗く見える。部屋が暗いと顔のシワが目立ったり、表情が暗く見えてしまいます。女性だと気にする人も多いんじゃないかなと思います。

これまではなるべくいい状態で会うためにテレビ会議よりもリアルな打合せが優先されてきましたが、テクノロジーの進化はこれを一変させます。SnapCameraがあれば別にリングライトいらないです。エフェクトでいい感じに処理してくれるから光をあてる必要がない。

起きてすぐのミーティングでも、化粧してなくても暗くてもテクノロジーが解決してくれる

ジム、出張、リングライト……こういうものってどんどん出てくるんじゃないかなと思っています。仕方なく……という自覚もなく使っていたものや出張、これらがテクノロジーの進化によって加速度的に淘汰されていくのではないでしょうか。

アフターコロナ、Webメディアにとっては良い面も

今ってこうやって当たり前だったサービスが当たり前じゃなくなって、当たり前じゃなかったサービスが当たり前になっていく、考え方によってはめちゃくちゃ面白いタイミングだと思うんです。

もちろん当たり前にあった仕事がなくなっちゃって悲しいこともあるんですが、Webメディアに限って言えばこの流れは悪いことだらけじゃないと思うんです。

たとえば今までならNYに住んでいる人に取材したいってなったらNYに行く必要があったわけです。Webメディアだと正直予算的にきつい。渡航費と滞在費だけでウン十万するし、現地でカメラマンさんを手配するってなったらもう赤字覚悟。大手媒体なら全然OKかもしれませんがWebメディアにそんな予算はありません。

でも今ってそもそもみんなNYに行けないし、行けないからこそZoom取材が成立している。「Zoomでお願いします」の流れはアフターコロナ後も終わることはないと思うんですね。先ほどの海外出張もそうですけど、そこに行かなくても成立する仕事であれば、行く必要がなくなるはずです。

強いて言うなら写真ですが、それも現地のカメラマンさんにお願いするとかでいいですよね。NYのカメラマンさんの場合、1稼働6〜8万円でお願いできるので、ぼくの人件費を考えなければ1取材その金額でNYの人のインタビュー記事が作れちゃうんですよね。個人的にこういう点はすごくいいなあと思っていますし、この流れを味方にどんどん攻めていきたい所存。

Zoom取材のお仕事、絶賛募集中です!

という感じで今は絶賛Zoom取材をメインに記事制作のお仕事をしているのですが、これが中々いい感じに回っています。

Zoom取材のコツなどは需要があれば今後紹介していきたいなと思いつつ、まだまだ自粛が求められる時期ではありますが(というかだからこそ)仕事も募集中なので、弊社と記事を作りたいという方がいらっしゃったら是非一緒に作っていきたいなと思っています。